台湾の観光ガイド本では、猫村がある猴硐(Houtong)駅は、ローカル線「平溪線(Pingxi Line)」の旅特集の一部として紹介されていることが多い。しかし、正確には、猴硐は平溪線の駅ではなく、「本線=東部幹線の一部である宜蘭線(Yilan Line)」上の駅である。平溪線は、猴硐の一つ先の三貂嶺(Sandiaoling)駅から菁桐(Jingtong)駅に至る路線なのである。
平溪線の分岐駅である三貂嶺はとても小さな駅で、狭いホームでは週末に殺到する観光客を捌ききれないこと、2014年以降は猴硐の一つ手前の瑞芳(Ruifang)駅から分岐する「深澳線(Shen'ao Line)」と日中直通運転を行っていることから、全ての列車が本線上の瑞芳(朝晩は八堵まで)−猴硐−三貂嶺の間に乗り入れ運転を実施しているのだ。
JRの電車の中に掲示されている路線図風に、猴硐周辺の運転形態を描くと、下記の様になる。
自家製の台湾国鉄路線図(猴硐周辺拡大図)。
実は、平溪線にも「猫スポット」は存在する。終点の菁桐(Jingtong)駅には、駅周辺の店舗の人たちが世話する地域猫が住み着いているのだ。ちょっと検索したところ、以下のブログで菁桐の猫が紹介されている。
- 猫と出逢う旅−たびねこ−「台湾ねこ時間〜 「おちゃめな猫ちゃん(笑)」 @菁桐 」 (2013-10-08)
- 一日一猫「台湾猫巡り(8)」 (2016-02-22)
猴硐の猫さんたちの様に人慣れしていないけれど、2016年4〜5月(2016/4/30〜2016/5/3)の台湾旅行の3日目(2016/05/02)に出会った、菁桐の猫さんたちの写真を掲載する。
菁桐駅構内と平溪線の列車。
駅ホームの先、これ以上列車が入ってこない線路の行き止まりまでの間が駅猫さんたちの生活区間らしい。
列車の通らない線路の上を歩くキジトラブチ(サバトラブチ?)の猫さん。
付いていくと、石炭積み込み設備跡に入って一休み。
しばらくすると、ホームのない予備線路の上を再び歩き出す。
平均台の様に細い線路を上を器用に歩く猫さん。
線路が終わりに近付くと、線路脇の草むらへと移動。
見れば見るほど『そら』によく似た猫さん。